【1999.10.11】

かみさんが美容院に行くので、その間、廉と二人で昼飯を食ったり遊んだり。何か凄く手がかからなくなってらくちん。それから二人でヨドバシカメラに行って、SONYの録再MDウォークマン「MZ-R90」を購入。新宿高島屋へ。この程度の距離なら廉も平気で歩く。高島屋ではオモチャ売り場に行って「カプセルプラレール」のガチャポン。しばらくしてかみさんと落ち合って、私のシャツとかかみさんの服とかを買う。
小室友里の作品「ギャラリー(口全ワイセツ25)」「ズブ濡れ人生激情」「南極2号」を見てメモを取る。後の作品は明日にならないと送られてこないようで、時間がないのに困った。全作品を見てからインタビューというのは無理かも。
CD-ROM Fanの連載「CD-ROM物語」最終回の原稿を書く。今回は「ヴァーチャル未亡人」。もう何度目だ、この作品について書くのは。さらに、「京都千年物語」「プリンス・インタラクティブ」「バイオモルフ・エンサイクロペディア」「鉄マン」「チキチキマシン猛レース」の五本について、CD-ROM物語・番外編として書く。過去の名作掘り起こし企画は、前にアダルトでも連載したけど、結構面 白いのではないだろうか。今度「CD-ROM評論家協会推薦・二十一世紀に遺す名作CD-ROM50選」みたいな企画やりませんか?

【1999.10.12】

ムーンライダーズのLiveを見に、渋谷クラブ・クアトロへ自転車に乗って出かける。今日はアコースティックデイ。「Don't Trust Anyone Over 45」で始まり、「スパークリングジェントルマン」「月夜のドライブ」「僕は負けそうだ」「月の爪」と続く。全体にダルなリズムで、ちょっとザ・バンド風に展開するアンプラグドライヴで、ゆったりと楽しめる。「月曜の朝には消えるとるにたらない夢」とか「SweetBitterCandy」といった月面 賛歌の曲も、ムーンライダーズ・アレンジ&演奏バージョンで盛り上がる。ラストの「Kのトランク」をぐっとスローにして、まるで「さよならは夜明けの夢に」みたいな感じにしたバージョンは、中々20世紀の終わりっぽくて良かった。アンコールの「火の玉 ボーイ」がやたらとカッコよい。他には、「Oneway to the Heaven」やお約束のミラーボールによる「ガールフレンド」のアコースティックバージョンが聞けたのが嬉しい。
帰ってきたら11時を過ぎていたけど、それから飯食って、小室友里のビデオを見てメモ取り作業。見たのは「アイドル伝説」「NEO出血大制服」「いたずらプリンセス」「新・官能姫 第2章」。デビュー作の「新・官能姫 第2章」のメタフィクションぶりが面 白い。結局、全部のモノは入手できず、これだけで明日インタビュー。ちょっと不満と不安が残る。

【1999.10.13】

小室友里インタビューのため渋谷の所属事務所へ。自転車で行ったら暑いのなんの。ともあれインタビュー。購入したばかりのMD録再ウォークマンのデビュー戦でもある。小室友里さんは、予想通 りのサービス精神旺盛な人という印象。インタビュー中、AVの中では素の自分はやはり出せない、というような発言を聞いて、ビデオの中の小室友里は素だと信じていた編集者がショックを受けているのが面 白かったが、案外、そういう人は多いらしい。「AVの中に現実を見ないで欲しい」という小室さんの発言は、当たり前なのに、それが通 りにくい現実って不思議ね。AVの中で演技をするのが悪いなら、映画なんて作れないじゃないの。都はるみに「セーター編んでないんだからウソつきだ」という人もいないでしょ。AV嬢にだけ真実を要求するっていうのはどういう心理なんだろう。演技というのも真実なんだけどね。インタビューは、作品数も多いし、聞きたいことも多いしで2時間の予定が大幅にオーバーしたのに、それでも、結構聞き漏らしが多いし、何か、寝てなくてハイになってた私は、やけにテンション高く喋りまくり、イマイチの出来。小室さんは、凄く真剣に答えてくれていただけに、悪いことをしたと思う。原稿で挽回しよう。
インタビュー後、喫茶店で編集者と打ち合わせ。「AVの中に現実を見ないで欲しい」というセリフは使わないように、と言われる。うーん。言い方を変えて表現するのはOKということなので、まあいいけど。
そのまま、ムーンライダーズのライヴ二日目を見にクラブ・クアトロへ。今日はエレクットリックデイ。構成・曲目は昨日と全く同じ。ただエレクトリックバージョンなので印象は随分違う。白井良明がヘンなエフェクターを付けてたり、鈴木慶一がギターを弾く姿がやけにビートたけしに似ていたりしたのが印象的。エレクトリックで盛り上がるのは、「Love Me Tonight」「Kのトランク」は、エレクトリックでもスローなバージョンで、より世紀末を強調したインダストリアルロックなアレンジ。
帰宅後、MDに録音したインタビューを聞く。音いいなあ。カセットテープって、録音に不向きなメディアだったのかと思う。声がクリアで、聞いていて疲れない。これならテープ起こしも楽か。

【1999.10.14】

通産省の外郭団体、財団法人マルチメディアコンテンツ振興会主催の「第14回マルチメディアグランプリ99」パッケージ部門一次審査をしに、北青山のTEPIAへ行く。朝10時集合ということで、ほとんど寝られず、やたら眠い。審査は、23のマルチメディアタイトルについて、それぞれ10分づつのプレゼンを見て質疑応答をして、3本を選ぶという作業。まあ、疲れるけど、それなりに面 白く、審査そのものは無難に終了。選ばれた作品もまあ無難なところか。
そこで聞いた話。青山TEPIAは、通産省のビルなんだけど、そこの地下に通 産省の役人だけが使える、超豪華秘密アスレチックジムがあるらしい。それはそれは豪華な施設で、一般 人は入るどころか見ることも出来ないという。で、通産省に凄く貢献した人だけは、一年間の無料パスポートがもらえるんだそうな。地下の秘密アスレチックジムという言葉だけでも、何だか淫猥で好きだ。あと、椿山荘の会員制ジムは入会金が500万円だそうだ。
随分前に買っていて、先にかみさんが読んで「ツマンナイ」と言っていたのでそのままにしてた、青木光恵著「ささみストリート 1」(チャンネルゼロ、600円)を読む。つまらなくはないけど、面白くもない。
横溝正史著「双生児は囁く」(角川書店、1200円)を読む。横溝正史の未収録短編集。青年になるまで、一切外部と隔絶され寝たきり状態で育てられた男の物語「三年の命」の、妙に大仰な展開とか、ホラー風のラブストーリー「蟹」の練れた文章とか、ドタバタの展開の中に、謎も淫靡もサスペンスも謎解きもある「双生児は囁く」の凄いばかりのスピード感とか、読みどころが多い作品集。横溝正史って人も、謎解き部分はともかく、面 白さでは駄作が異常に少ない人ではある。なので、今になって出た新刊(単行本未収録短編集だから新刊でしょう)も、充分面 白いのだった。
SPA!中本さんからの頼まれ事とかもあるけど、ともあれ、今日はあまりに眠いので仕事はしないで寝る。

【1999.10.15】

新宿シアターアプルに、藤原竜也主演の「大正四谷怪談」を見に行く。会場は女性だらけ。出演者は他に、寺島しのぶと松井誠ともう一人の四人だけ。舞台には三つ、大きな板が立っていて、登場人物はそれをクルクル回して入れ替わるという戸板返し。話は、大正時代へのオマージュと、その時代の闇を体現したようなキャラクターとして作られた伊右衛門(藤原)の悪者ぶりを描いたもの。何か、ガンガン人は死ぬ し、死んだと思ったお岩さんは、すぐに起き上がって幽霊になるしで、面白いんだけど、それにしても、地味すぎる。やっぱり刺した時にはピューって血が出て欲しいじゃない。四谷「怪談」って言ってるんだから、怖いことが起こってほしいじゃない。普通 の演劇は歌舞伎に比べて真面目なのよねー。客も真面目で、どう考えても大笑いのセリフでもクスリともしない。藤原くんは、何かセリフを良く噛んでたけど好演。後半、いきなり子供の顔に戻っちゃうのが残念。寺島しのぶが思いの外好演。思いの外藤純子似。
CD-ROM Fanのアダルトのレビューのために「ツグナヒ」(ブルーゲイル)を見る。妹を、政治家とか医者とかのグループに輪姦されて廃人にされた男が、そいつらの娘を同じ目にあわせてやると決意。山荘に娘5人を集めて…、という話。復讐論みたいなストーリーは陳腐だけど、そういう話だけに、どれがトゥルーエンディングというわけでもなく、エンディング次第で物語の様相がガラリと変わるというのは悪くない。動作が軽いのも良いな。
山田風太郎著「忍法陽炎抄」(角川文庫、絶版)を読む。山田風太郎忍法帖再発見シリーズ第二十七弾。短編集で既読というか、つい最近読んだものも入っていて、ちょっと残念。角川の短編集は、独自編集だからこういうことになりがち。でも、本格怪談の「怪談厠鬼」、凄いイヤな気分になる「大いなる伊賀者」、恋人を壊された男のイビツな復讐と彼が使うヤな忍法のオンパレードの「淫の忍法帖」、大爆笑の「忍法とりかえばや」など相変わらず駄 作が無いから怖い。

【1999.10.16】

CD-ROM Fanのアダルトのレビューのために「リフレイン・ドリーム」というCD-ROMを見る。好きな相手と結ばれるために、夢の中で6人の女の子とセックスしなければならない、というわけ分からん話。なので、高校ものなのだけど、夢の中だから、相手が女王様でファンタジーの世界だったり、首に鎖を巻いた裸の女との恋愛レッスンだったり、未来世界での女ギャングとの交流だったりと、内容は豊富。でも動作が遅いのと(DirectXなのよー)、行きたい場所を先に決めてから眠りにつくとか、アイテム集めとかのシステムの面 倒くささとか、オチが見えてることとか、マイナス要素は多い。オマケ的なキャラクターの方が色っぽいのも問題か。
写真・荒木経惟、小説・町田康の「俺、南進して。」(新潮社、1900円)を読む。アラーキーに引きずられて、目一杯80年代的なウェットさを出してしまった町田康。町田町蔵名義で出した方がよかったかも。または、町田版「限りなく透明に近いブルー」。そう思えば、村上版よりも遥かに面 白い。拳銃の使い方が悪いのよね。写真は、良くも悪くもアラーキー。でも虚構性がちょっと足りない。そのあたりに町田康も引っ掛かったのかも。

【1999.10.17】

CD-ROM Fanのレビュー用にCD-ROM「赤塚不二夫大百科」(ブルックス、5800円)を見る。三枚組でこの価格はお得。全単行本、全作品のリストと解説、66年版おそ松くん、68年版ア太郎、70年版バカボン、90年版バカボンの四作品について、それぞれ一話分のビデオ収録に、自選100本のマンガも入ってる。こういう感じで、水木しげるとか藤子不二雄とかも出してくれると嬉しい。
日経01の書評、今月は、木村祐一著「キムラの目」、まえだひさこ著「PC UNIXサーバのためのクラッカー撃退計画」、唐沢なをき著「二十一世紀科學小僧」、山根貞男編著「完本 市川雷蔵」、写 真・荒木経惟、小説・町田康の「俺、南進して。」「椎名林檎 フォト&スコア 無罪モラトリアム」の6冊。デジタルコラムは、デジタル百科事典の有効性と未来。
山田風太郎著「忍法関ヶ原」(講談社文庫、800円)を読む。山田風太郎忍法帖再発見シリーズ第二十八弾。これで講談社文庫の「山田風太郎忍法帖」シリーズは完結らしい。同時に出た「IN POCKET」で完結記念特集までやってる。全然中途半端だから、是非第二期も刊行して欲しい。せめて、公約通 り、風太郎忍法帖の短編集の完全収録だけは果たして欲しいと思う。で、この本も短編集。相手を眠らせてしまう忍者に対して、半分寝ながらとか、一部分を寝せてとか、夢を見ながらとかして相手を斬る技を会得した剣客達の悲惨な最期を描く「忍法甲州路」の、そりゃそうだというラストとか、講談社ノベルズの方にも入っている「忍法幻羅吊り」の、男はチンポ捕まれたら終わりという思想とか、相変わらず傑作ばかり。でも、千姫を主役に、彼女に心酔した敵の刺客が、心酔のあまり、千姫の垢とか、爪とか、しまいにはウンコまで食べて恍惚として、しかも、通 常以上の力を身に付けるという「忍法聖千姫」の、そりゃそういうネタ考えたことはあるけど、バカバカし過ぎて作品にはできないよ、というようなネタで、見事な小説を書いてしまう山田風太郎の力量 と、そのヌケヌケとした態度に圧倒される。凄いぞ、この話は。

【1999.10.18】

CD-ROM Fanのアダルトレビューのために、リニューアル発売された「恋はミラクルストーリー 美里真理編」「麻宮淳子編」(クリスタル、各4800円)を見る。これも、もう三回くらい書いた作品だけど、リニューアル再発されるだけあって、今見ても充分面 白い。リニューアルとは言っても、中身は同じ。Win98に対応したのと、ムービーをフル画面 で見られるようになっただけ。でも、それで充分。バーチャルデートなんて、これ以上何かする必要はないし、女優の質は申し分ないしね。
SPA!のデジタルハーレム用に、小型記憶媒体とそれを使った製品についての話を書く。2ページだけど結構文字数の指定とかが細かくて時間かかった。
日経01がリニューアルするけど、書評のページは今まで通 り2ページのまま存続決定。連載のタイトルも付くらしい。めでたい。

【1999.10.19】

財団法人マルチメディアコンテンツ振興会主催の「第14回マルチメディアグランプリ99」パッケージ部門二次審査をしに北青山のTEPIAへ行く。今日は集合が13時だったから少しは楽。で、優秀賞とか部門賞を決める。詳細は言えないことになっているので言えない。
天樹征丸著「金田一少年の事件簿2 幽霊客船殺人事件」(講談社文庫、543円)を読む。小説版だけあって、ちゃんと小説ならではのトリックを使ってるのはいいな。子供が最初に出会うミステリとしては、かなり上質。ただ、ちょっと事件の背景を深刻というか泣けるパターンにしすぎるのは気になる。
加藤賢崇さんから来たイベントの案内のハガキに、「いぬ ちゃんぬいぐるみ 10月からゲームセンターに登場してます!」と書いてあった。何か欲しい。新宿ロフトのDrive to 2000も行きたいんだけど、どうかなあ。当日行けそうなら賢崇さんの日(東京タワーズ復活!)とヴァージンVSの日と鈴木慶一の日は行こうと思っているんだけど、どうなることか。と思ってたら、MP3で配信するらしい。アドレスは、
http://www.loft-pri.co.jp/driveto2000/
とりあえず、行けなくてもここで聞けるな。

【1999.10.20】

せっせと小室友里のビデオCD、DVD、CD-ROMの画面 写真を撮って、紹介記事を書く。昼間にこういう作業をやるのは大変。廉が入ってこないようにしなきゃいけないし。まあ、中身は既に見てメモもとってあるので、音を消して作業する。
唐沢なをき著「電脳なをさん 2」(アスキー出版局、1400円)を読む。1巻はまだ読んでない。とりあえず2巻が売ってたんで買ってきた。マックネタのマンガでは、この作品がベスト、というより、「電脳○様」とか「○ックな人」とか、マックネタのマンガって、マンガにさえなってないのが多いから、この作品しか無いというのが本当か。大魔神のネタ「大Mac神」で、パワーMac 8600/200/zipが、マウスで顔をなぞるとパワーMac 9600/200MPに変わるとか、マックマ大使のネタとかいいなあ。雑誌で読むより、単行本でまとめて読む方が絶対面 白い作品。
それにしてもSPA!中本さんは、本当に狙ったように飯食ってる時に電話してくるなあ。いいけど。