歌う熊八レストラン


 販売元:サンワード
  定価:8000円(税別)
動作環境:Mac



「本当に美味いのか? 熊八!」というのは、家の奥さんがテレビに向かって突っ込んだセリフなので、私がそう思っているわけではない。でも、このCD-ROMでは、歌ってばかりではなく、鯛を鮮やかに捌いて見せたり、家庭でも作れそうな料理のレシピを、ステーキから中華からイタリア料理からデザート、夜食に至るまで、やたらと数多く(全86品)収録していたりと、料理人熊八の誇りと意地が見え隠れする泣かせる構成だ。自分でメニューを追加して料理データベースにすることも出来るのは面白い。でも、やっぱりメインは歌って躍って料理を作るムービーで、11種類の料理を見事に歌い上げてくれる。サンバあり、オールディーズありで音楽も料理と同様多国籍&無節操で、かえって気持ちいい。
 しかし、料理作りながらあんなに歌ってて唾とか入いんないのかなあ。それと、両端で歌ってるおねーさん方(デビルガールズなんだよなあ)のハモりが妙にうまくて、しかも彼女たちの顔には、何故か苦労が沁みだしていて、ここまで来る間に、どんだけいらん苦労をしたんだろう、と考えると(松本伊代のバックから、亀有ブラザースって経歴も泣かすよね)思わず惚れちゃうね(無駄なカメラ目線が周先生の次にセクシー)。ムービーが開いたら閉じないから後ろに隠れてるメニューがクリックできないのは困り物だけど、デビルガールズの向かって右のねーさんに免じて許してしまおう。
追記:デビルガールズのお姉さんたちには、後に、篠崎誠監督の東京スポーツ映画賞監督賞受賞パーティーで会うことが出来た。篠崎の受賞よりも嬉しかった。
(納富廉邦)
(MediaDirect CD-ROM MAGAZINE 1996.05)

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