LUNATIC DAWN The Book of Futures
(ルナティックドーン 開かれた前途)


 販売元:株式会社アートディンク
  定価:8800円(税別・10周年記念特別価格)
動作環境: Win3.1, Win95,



 このCD-ROMって、多分本当に、本格派のロール・プレイング・ゲームなのだと思う。自由度が高い、というのはいいけど、このゲーム、自由度とかいうよりも、何をしてもOK過ぎて、結局、剣と魔法の世界で生活シミュレーション・ゲームをやっている気分になってくる。

 まず、世界観を決める。秩序と混沌、善と悪、魔法と武器、この三つの要素のバランスが、世界観となるのだけれど、これが、このゲームの最大のポイントのようだ。全てのアイテムや人物、場所などには、これらの属性が付いていて、善の人物と善の魔法は相性が良く、より力を発揮するとか、悪の人物が善の魔法を使っても威力が無いとか、そういう風に、世界はこれらのバランスによって作られているのだ。そのバランスを最初に決めるわけだけど、これは、例えば、自分が生まれてくる時代を決めるようなもので、どういう風に設定するかで、今後の人生に関わってくる。結構深い。
 そして、自分のキャラクターを選び、名前を付けたらゲームが始まる。始まるといっても、いきなり町の真ん中に放り出される、といった感じで、あとはあなたのお好きなように、というわけだ。広場で同じ冒険者たちに声をかけてみる。仲間に誘ってみる。襲ってみる、盗んでみる、何でもOK。宿屋に行けば、そこの酒場でも旅人が管をまいているから、また声をかける。とりあえずお金がないと困るから、仕事を引き受けてみる。仕事も、宅配や買い物といった、ガキの使い程度のものから、仇討ち、護衛、化け物退治に人質救出、といった、いかにもRPGの世界のイベントらしいもの、さらには、密輸、暗殺、誘拐なんて仕事もある。別に何もせずに、そこらの町を行ったり来たりしてるだけでもいい。
 仕事を引き受けると、期限があるので、テキパキ行動しなければならない。仲間を作るとお金がかかる。報酬の良い仕事はキツイし、自分を磨くのにも、訓練所でお金を払って鍛えてもらわなければならない。女の子に声をかけると「あなたには魅力を感じません」とか言われるし、とりあえずくっついてきた女の子にはやけに好かれる。ヤバイ仕事は銭になるけど、命を狙われることもあるし、楽な仕事は金にならない。ね、まるで生活シミュレーション。
 大金を掴むには、いずれ危険な仕事に手を出さざるをえず、ダンジョンへ向かう。ちょっと松明が足りなくなったからといって、仲間は貸してはくれないし、仕事の期限は迫るし、ダンジョン内の怪物はやけに強い。死んだ仲間は葬るのにもお金がかかる。
 人生は厳しいけど、面白い。ならばこのゲームも面白い。
(納富廉邦)
(CD-ROM Fan 1996.03)

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